付着率はどうか?

塗料は被塗物にしっかりついていなければ存在価値がないといえます。塗料分野ではくっつくことを付着すると表現します。塗料の付着力には、原子が介在する化学結合力と分子同士に作用する分子間力があります。ほとんどはファン・デル・ワールス力だと考えられています。この力はどのように作用するのでしょうか。どんな物質も原子でできているから電気の「もと」となる+、−の電荷をもっています。分子中にある部分に電荷のかたよりがあると分子間の−と+が電荷でお互いに中性になろうとして引き合います。この引力が高分子量である塗料樹脂の分子鎖全体と被塗物間に起きるので、しっかりと付着することができます。
付着力そのものを直接評価する試験方法が未だに確率されていません。そこで、実用的な試験方法のいくつかを紹介します。
まず、手軽なものとして、ごばん目試験です。実用的には、ほとんどがごばん目試験で評価します。JIS K 5600―5−6では、クロスカット法として規定されています。
カッターナイフで素地に達する切り傷跡を描き、その形状から塗膜の付着性の良否を判定します。素地の硬軟や塗膜の膜厚によって試験方法が異なります。金属やガラスのような硬い素地の場合、長さ約75mmの粘着テープを格子部分に貼り付け、引き剥がして、剥がれ具合を観察します。判定基準に従い、結果を表示します。点数の小さい方が付着率は良好です。
次に、引張付着試験方法です。金属棒または金属板の間に塗膜を挟んで引っ張り、塗膜素地間で破壊を起こさせ、その引っ張り付着強さを測定します。破壊は最も弱い場所で起こり、ほとんどが凝集破壊ですから、真の付着力がわからないのです。破壊場所と強度を測定して、付着強さとします。

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