外壁工事とかび藻

細菌、カピ、藻等は、同じような微生物であるが、細菌は、動植物と共生し分裂しながら増殖するが、カピは胞子が空気中に浮遊しつつ建物等に付着し、栄養源、水、酸素、適当な温度があれば胞子から 菌糸を伸ばしつつ枝分かれしていきます 。このようなカピ類は、「真菌類」と呼ばれ、 身近なものでは、きのこ等もこの仲間であるが、自然界のカピは約45千種類あり、この内、 50種類のカピが住宅に付くと言われています。

住宅に関わる主なカビ菌には、黒カビ (クラドスポリウム)、青カビ (ペニシ リウム)、ススカピ (アルテルナリア)、ケカビ (ムコール)、黒色酵母菌(オーレオパシデイウム) 等があり、これらのカピ菌は、土 壌中に無数に存在し、花粉と同じような胞子状になって空気中に浮遊 し、 体内に入った場合は、花粉症のようにアレルギー鼻炎を発生させることもあります。浴室や北側の壁等のような所に付着した場合は、付着 し た材料や付近にある樹木等 を 栄養源にして、光合成により 繁殖することになります。

藻は、胞子により繁殖し、コケ、シダ等と同様に水を利用して光合 成する生物であるが、匹を持たないのが特徴としてあります。木材の木肌、水 槽の壁、建物の北側の風通しの悪い壁に青緑色に付着して著しく美観 を損ねることになります。このような繁殖の過程は図のようになります。この環境は、高温多湿の日本の気象条件と合致しており、梅雨時に 猛繁殖し、夏が過ぎ、気温が低下し空気が乾燥した場合、カピ菌も乾燥して死滅し、外壁面を黒ずませることになります。カピ菌は、空気中のチリ等のあらゆる有機物が栄養源となるので、前年に死滅した死骸も栄養となって翌年にも繁殖することを繰り返します。

カピは粘着物質を分泌して付着し、さらに小さな穴に菌糸が侵入するので、表面を洗っても簡単には除去できないわけであり、住宅の 外装材の塗装面について考えると、表面がざらついている外壁には付 着しやすい。特に、セメント系素地について考えると、施工直後はア ルカリ性が強いのでカピは繁殖しないが、放置していると pH値が下 がって繁殖することになります。

この素地の上に塗装している場合、表面の素材は合成樹脂の膜に覆 われているので、表面は平滑になって付着性を低下させることが出来 るものの時間の経過とともに付着しやすくなり、例えば、エマルジョ ン塗料の界面活性剤、あるいは、外壁工事をする家の付近の樹木の樹液が栄養源になるので繁殖しやすいことになります。